恋する季節





初夏である。

日本中が精神的にも物理的にもアツくなってくるこの季節である。

今はまだ、梅雨という名の雨の幕が降りている。この幕が上がれば、人々はこのアツい季節に身も心も開放して飛び出していくのだ。太陽も人々を煽りたてて、勢いは増していくばかり。幕が上がる。



恋する季節は春だとか言われたり、冬って言われることもある。秋って言われるのは聞いたことないけれど、まぁそういう人もいるのかな。いやでも、個人的にはやっぱり夏推しかな〜。

顔にしたる汗とか、突然の雨とか、顔にはねる海水とか、水に濡れて火照った身体こそが青春の醍醐味だとは思わない?これがまた渋いんだよねぇ。渋い。

この浮き足立った季節。すごい好き。



そう、でも今は、季節外れのチューリップでも見ながら煙草でも吸いたい気分。

なんだか昨日、ふと夜の空に向かって吐いた煙草の煙が、なかなか消えなかった。空がずっと曇って見えた気がして、なんだか不思議な気分だったよ。

夜になると、空は宇宙になる。僕は昨日、その無限の彼方に吸い込まれそうになったんだよ。この前テレビで観たトイストーリー3に影響されたのかな?






🎋







ところで、僕は駅から徒歩40分くらいのとこに住んでいて、駅までは自転車を使っているのだけれど。
自転車を使っても家までは15分近くかかる。僕はその間いつもイアフォンをして、音楽を聴きながら帰っている。

夜道。街灯がわずかに灯った、街から離れた静かな住宅地の路地。夜の静かな風と空気を感じながら、お気に入りの音楽を聴く時間がたまらなく好き。

家で聴く感じとなんか違う気がして、家に帰りたくなくなってしまう。寒くて凍えそうな冬のいつかの日にも、この大好きな時間が終わって欲しくなくて、わざと遠回りして帰ったことがあった。凍えて鼻が真っ赤になりながらも、その時間は僕にとってとても有意義だった。

昨日も、僕は遠回りした。いつもの倍くらい、30分近くかけて帰路を辿った。その時聴いていた音楽がなんだったのかはもう忘れてしまったけれど、それは僕にとってとても大切な時間だった。








💥🔫








この感覚、どう?笑

そもそも駅から自転車で15分のところに住んでる人が珍しいのか。基本、この遠さにはムカつくけれど…、たまに、こうやって感謝してる。


そんな今日。恋する季節。
































おわり